2014

タムラサトル《大阪マシーン》設置のご報告

住之江区の北加賀屋にある倉庫(住之江区北加賀屋5-4-79)の一角に現代美術アーティスト タムラサトル氏による作品《大阪マシーン》を設置いたしました。

「本来、機械は何か仕事をするためにありますが、この大阪マシーンは何も仕事をしません。1800×1800の鉄のフレームに、それぞれ大阪という形にベアリングチェーンが組立てられ、ただ大阪という形に動くのみです。」    タムラサトル

「おおさかカンヴァス2011」大阪府咲洲庁舎のために制作された《大阪マシーン》はチェーンと歯車で動く「大」「阪」。本作はただ大阪という形に動くベアリングチェーンであり、作品自体には何らメッセージ性は込められてはいません。それどころか意味を持つこと自体に疑問を投げかけています。
今回、かつて造船業で栄え、今なお工場が立ち並ぶ北加賀屋での展示は、かつて町工場が支えた「ものづくりの大阪」への敬意、そして大阪人がもつプライドや愛情を作品の中に象徴化します。ナンセンスで無価値と思われる構造を、職人的な手業で仕上げた美しい装置は、人の知覚を揺り動かし、私たちの日常生活に創造性を喚起するのではないでしょうか。

作品名|大阪マシーン
作家名|タムラサトル
制作年|2011年
設置場所|住之江区北加賀屋5-4-79
     クリエイティブセンター大阪(名村造船所大阪工場跡地)入口から
     南へ約80m
主催|千島土地株式会社
協力|TEZUKAYAMA GALLERY

【略歴】
タムラサトル
1972年栃木県生まれ。1995年筑波大学 芸術専門学群 総合造形コース卒業。
なんの背景ももたない思想的に真っ白な作品をめざし、意味の破壊をテーマに作品を制作。ナンセンスなユーモアによる軽やかな破壊は、素材・形態がもつであろう意味・設定・目的からも作品を自由に解き放つ。
近年の主な個展に、「プラザノース開館5周年記念展 Domain of Art 11 タムラサトル展 大マシーン」(埼玉)、その他に「光あれ!-光と闇の表現者たち」栃木県立美術館(栃木)、「六本木アートナイト2012」六本木ヒルズ(東京)、「IRON∞MAN」Creative Center Osaka(大阪)などがある。

【関連展示】
タムラサトル「愛マシーン」
会期|2014年1月17日(金)―2月14日(金)
会場|TEZUKAYAMA GALLERY