2020

大型アーティストスペース「Super Studio Kitakagaya」誕生 アーティストのためのシェアスタジオ、4月1日より入居申込受付、25 日にプレオープン展

千島土地株式会社は、一般財団法人おおさか創造千島財団と共同で、アーティストやクリエイターの創造活動を多面的にサポートする新施設「Super Studio Kitakagaya(SSK)」の運営を開始します。5 月に予定しているグランドオープンに先立ち、4 月1 日よりスタジオの入居者を募集します。

アーティストやクリエイターの制作環境は、個人によるところが大きいのが現状です。展覧会など成果発表の機会への支援はあっても、アトリエなどクリエイションが生まれる場づくりへの支援は手薄で、その結果、創造活動を断念せざるを得ないアーティストも少なくありません。

そこでSSK は、大阪・北加賀屋エリアに残る650 ㎡の元造船所の建物を改修し、大小のスタジオや宿泊設備、ラボ兼ギャラリーなど複数の機能を整備。
アーティストやクリエイターがよりよいものを生み出していくために「つくりつづけることができる」環境を提供します。
個室スタジオのうち2 室と作業場1 区画には、画家の野原万里絵、映像作家の林勇気、現代美術作家の前田耕平が先行入居していますが、その他の個室スタジオ6 室とモバイルスタジオ付き作業場3区画について、入居アーティストを募ります。
また一般的にスタジオは通常公開されることを前提とした場所ではありませんが、SSK ではユニークな空間でおこなわれる創造活動を、つくり手であるアーティストやクリエイターのみならず多くの方に見ていただける機会を積極的につくりたいと考えており、4 月25 日(土)よりプレオープン展示を開催します。
SSK が立地する北加賀屋エリアでは、2009 年以降、アーティストやクリエイターの集積が進んでクリエイティブ拠点が増加し、近年はまちなかに点在する壁画が人気を呼び来訪者も増えています。
SSK の誕生によりエリア内での創造活動をさらに活性化し、まちの魅力増進にも寄与したいと考えています。

Studio 8 野原万里絵 撮影:増田好郎

Super Studio Kitakagaya(SSK) 概要
所在地 大阪市住之江区北加賀屋5-4-64(大阪メトロ四ツ橋線・北加賀屋駅より徒歩10分)
建物面積 敷地面積約650 ㎡、 延床面積830㎡
建築年 1969年(造船所工場として)、 2020年内装改修
設備 高さ6m、広さ430㎡の大規模空間と倉庫兼作業スペース“モバイルスタジオ” (A)
DIY不要の個室スタジオ 9室
アーティスト・イン・レジデンスが可能な宿泊空間「Residence」
展示のシミュレーションができるラボ兼ギャラリー
音や匂いが出る作業も可能なはなれの作業場「Workshop」
ミーティングやパーティーにも使える中庭
フードクリエーター向けにつくられたキッチン「スースーキッチン」
共用の工具や簡易木工機材(Workshop内)
搬入搬出時のトラック貸出
作品保管倉庫(近隣、別途有料)
SSKプロジェクトメンバー
事業主 千島土地株式会社
企画運営 一般財団法人おおさか創造千島財団
企画運営協力 榊原充大(株式会社都市機能計画室)
スースーキッチン
プロデュース
堀田裕介(料理開拓人)
設計施工(改修) 株式会社TANK
SSKスタジオ・作業場 入居募集概要
① 個室スタジオ
(1,2,3,4,5,7)
募集室数: 6室
専有面積:約25㎡
天井高:約2.5m
② Large Studio area
(A,B,C)
募集区画: 3区画 専有面積:約50㎡(モバイルスタジオ付)
天井高:約6m
賃料 各30,000円/月(消費税別、光熱費込) ※SSK内の指定する施設・付帯設備の無償利用可
契約期間 1.長期 2020年6月中旬(最短)~2022年6月末 (2年間の定期建物賃貸借契約)
2.短期 2020年6月中旬~2021年3月の期間で、1か月~最長6か月
※入居時期はご相談ください
・1部屋/区画 複数名での利用可能 (代表者1名必須)
・個室スタジオは、芸術文化関連(映像、建築、デザイン、アートマネージメント etc.)の オフィス利用も可
・賃貸借契約は千島土地株式会社との契約となります
入居募集期間 2020年4月1日(水)~5月6日(水・祝)
※募集期間終了後は、空室が出次第、随時募集いたします
応募方法 ウェブサイト(https://ssk-chishima.info)の「入居申し込みフォーム」より必要な情報を送信。
入居前に面談を実施します(5月中旬~下旬)。
問合先 一般財団法人おおさか創造千島財団
SSKプレオープン展示 概要
タイトル Artist in Residence in Paris 2019/2020 宮坂直樹×山村祥子展
日 時 2020年4月25日(土)〜26日(日)、5月2日(土)〜3日(日) 12:00〜18:00
会 場 Super Studio Kitakagaya(SSK)
〒559-0011大阪市住之江区北加賀屋5-4-64
大阪メトロ四つ橋線/北加賀屋駅4番出口より徒歩10分
料 金 無 料
内 容 フランス・パリの中心部に約320戸の住居兼スタジオを構える、世界有数のレジデンス施設「シテ・アンテルナショナル・デ・ザール」内ヴィラ九条山スタジオにて、2019年度に滞在制作を行った宮坂直樹と山村祥子が、滞在中に制作した作品等を展示します。
宮坂直樹(Naoki Miyasaka)
1985年千葉県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科博士課程修了。
認識の方法によって様々に現れる空間の概念を研究している。認識の方法によって様々に現れる空間の概念を研究している。
2015年に執筆した論文「観照の円滑な転換」では、観者の観照を円滑に転換させる理論を提示した。
近年はその理論を他者の知覚の推測へと応用する作品を制作している。
現在はル・コルビュジエ財団やアンスティチュ・フランセなどの支援の下、モデュロールに関する研究を行なっている。
モデュロールの数列を個人の身体寸法に適用した作品を制作することで、Le Corbusierが考案したモデュロールを、他者の身体知覚の認識の方法へと応用する。
主な展覧会に「Three Spaces」(Tokyo Arts and Space、東京、2019)、「Tips」(京都芸術センター、京都芸術センター、2018)、「空間越え」(遊工房アートスペース、東京、2012)など。
「アーティスト・イン・レジデンス プログラム 2019 京都芸術センター×ヴィラ九条山 リサーチレジデンシー/アンスティチュ・フランセ シテ・アンテルナショナル・デザール」により、2019〜2020年にパリにて滞在制作。山村 祥子(Shoko Yamamura)
1984年生まれ、兵庫県在住。高校卒業後渡米。
クリーブランド、及びベイエリアで美術を学ぶ。
帰国後塗料見本帳製作会社、ギャラリー勤務を経て美術分野へ。
主に日常の行為や衣食住に焦点を当て、パフォーマンス(行為の展示)や制作を行う。
周囲の環境(もの・こと・ひと)に関して立ち止まり内省する、敬意や優しさを表すといった、自と他のコミュニケーションの在り方や他に向かう態度を作家自身そして作品がモデルとなり、問いかけ、提案することを大きなテーマとしている。 おおさか創造千島財団の「Residence Program 2020 in Paris」により、2020年1〜4月にパリにて滞在制作。